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ふたご座流星群の基本情報・観測条件

ふたご座座流星群(12月)について,基本情報,2021年以降のピーク時刻等観測条件,いつ・どこを見たらよいのか?という観測のポイントを提供しています。目で見る眼視観測、電波観測それぞれの観点で記載。

概要

ふたご座流星群は12月にピークを迎える年間三大流星群のひとつで,一晩に見られる流星数としては年間最大の流星群です.ピーク時刻や月齢条件が整うと一晩の流星数が500個を越える時もあります.1時間あたりの流星数も40個から60個,多いときには100個近くに達します.最近は明るい流星や流星痕の出現も観測されており,とても印象的な流星群です.
電波観測では,年間最大の流星群です.豊富な流星エコーを観測することができます.日本では,放射点がほぼ天頂を通過することから,電波観測特性の「天頂効果」が起き,放射点が南中する1時~3時付近ではエコー数はガクッと落ち,また元の出現数に戻ります.

2021年のふたご座流星群 観測条件

2021年ふたご座流星群のピーク時刻等を加味した日本における観測条件は,「あまりよくない」です.

月齢条件
best
月齢11
月齢11
月齢11は夜半過ぎまで月明りがあります.ただし,15日3時前には沈むため,月が西に傾き始める夜半過ぎからは好条件となるでしょう.なお,前日だと,14日2時前に月が沈みます.
ピーク時刻
(JST)
good
12月14日
16時頃
ピーク時刻は日本時間で14日夕方と日中の時間帯ですが,14日日没後~15日未明,および,その前夜の13日日没後~14日未明が見頃となるでしょう.

日本国内における眼視観測(目で見る場合)の観測条件

総 評
good
2021年はピーク時刻が日本時間では夕方となりますが,14日の空が暗くなってから15日明け方が見頃となるでしょう.なお,夜半までは月明りがあるため,月を視界に入れないようにしてください.
また,ピーク時刻からすると14日日没後~15日未明ですが,前日の13日日没後~14日未明でも流星数は多いと思います.天候等で見る日をずらす場合は,後ろにずらすよりも,前倒しした方がよいでしょう.寒さ対策をしてご覧ください.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,月が夜半過ぎまでありますので,月が視界に入らない方向をご覧ください.
見頃となる
時間帯
(第一候補)12月14日21時頃~15日日の出(日本時)
(第二候補)12月13日21時頃~14日日の出(日本時)
注意事項 ・夜は想像以上に寒いです(真面目に寒い).厳重な防寒具を身につけて観測してください.
・寒いからと直火はNGです.温かい飲み物を用意するといいでしょう.
・私有地への無断立ち入りはダメ.大声もNG.そしてゴミは持ち帰りましょう.
・ 車は暖かく,寝不足になりますので,居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
・ 治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
・新型コロナウィルス感染症対策にご協力をお願いいたします.

2020年ふたご座流星群ピークの夜空
日本時間で2021年12月15日02:00(東京)の夜空.ふたご座はほぼ頭の真上.
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

日本国内における電波観測の観測条件

総 評
best
2021年はピーク時刻が日本からは夕方となり,電波観測でもふたご座そのものが昇っていないため,観測条件としてはよくありません.一方で,そもそものエコー数は多いため,14日の放射点が昇る日没後からエコー数が増えてくるでしょう.
全体的に13日日没後から14日未明が増加傾向,14日日没後から15日未明が減少傾向となるでしょう.また,ふたご座流星群の活動は流星電波観測の場合,10日頃からは見えるようになってきます.

全世界で見た時の観測条件(海外での観測条件)

総 評 2021年の観測最適地は,アメリカ方面です.なお,月明りは万国共通です.緯度の観点からは,北緯30度~40度付近が最も適しています.南半球でも観測はできますが,ふたご座自身があまり高く昇らないので,数は伸び悩むでしょう.また,北半球でも高緯度すぎると同様にふたご座があまり高く昇りません.なお,海外でご覧になる方は,治安にはくれぐれもご注意ください

ふたご座流星群に関する情報

名称(和名) ふたご座流星群
学術名(コード) Geminids (GEM)
極大太陽黄経 262°.2
極大時輻射点 赤経 = 112° / 赤緯 = +33°
出現期間 12月7日~12月17日(極大時刻は年によって違う.観測条件を参照)
性質 極大出現数(ZHR):120,光度比2.6,対地速度: 35km/s
母天体 小惑星 (3200)Phaethon

※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構のデータを優先

極大夜の観測条件(2021~2025年)

12月
JST
極大時刻 月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
262.2
2021年 14日16時 11 夜半前は月明り.14日夜半前から15日夜明けがオススメ
2022年 14日22時 21 最良 23時頃月が昇る.ピーク時刻は悪くないので,明るい流星に期待
2023年 15日04時 2 最良 最良 月齢・ピーク時刻は久々の好条件.一晩中楽しめるでしょう
2024年 14日10時 14 ほぼ満月で観測条件は悪い.電波では14日未明がピークか?
2025年 14日16時 25 2時頃に月が昇る.13日の日没後から月が昇るまでが勝負

※時刻は日本時(JST)です.

ふたご座流星群の歴史

年間三大流星群のひとつとして,一晩見られる数では年間最大を誇るふたご座流星群ですが,19世紀以前の記録は皆無に等しく,1862年等の記録はあるものの出現数は少なく,ほとんどの記録は1900年代(20世紀)に入ってからです.90年代初頭もあまり流星数は多くありませんでしたが,1930年~1950年頃に徐々に流星数が増加し,1970年代からは現在の出現数まで上昇してきました.
これだけの流星数の変化は,19世紀以前にはふたご座流星群の元となる流星物質の流れが地球と接していなかったためと考えられており,以前は21世紀にはふたご座流星群が見えなくなるとまで言われていました.しかし,その後,母天体が発見され,その母天体(3200)Phaethonの軌道が2223年に再接近するという結果がわかると,当面はこのまま見え続けるのではないだろうかと言われています.現在もその活動は活発そのもので,2000年頃からは,これまでふたご座流星群ではなかなか見られなかった明るい流星(火球)も見られるようになり,活発な活動が継続しています.
また,流星電波観測においても,2000年代より2010年代の方が活動レベルは高くなっています(ご参考:過去のふたご座流星群流星電波観測結果).ロングエコーも観測されており,今後の活動に期待です.
一方で,21世紀後半には19世紀後半並みまで流星活動が衰えるという説もあり,まだまだふたご流星群の経年変化はよくわかっていません.いずれにしても,経年変化を観測することが,ふたご座流星群の将来の出現を見ていく上でとても重要といえます.

ふたご座流星群の観測結果

ふたご座流星群の流星電波観測結果を収録しています.
icon ふたご座流星群の観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2014)
・2020 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2019)
・Meteor Showers and their Parent Comets (P. Jenniskens) (2006)