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みずがめ座η流星群の基本情報・観測条件

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ゴールデンウィーク(5月大型連休)にピークを迎えるみずがめ座η流星群に関する情報、2022年以降の観測条件を提供しています。いつが見頃になるのか、ポイントを目で見る眼視観測、昼夜天候関係なく観測できる電波観測のそれぞれの観点で紹介。

みずがめ座η流星群の概要

 みずがめ座η流星群はゴールデンウィークにピークを迎える流星群です.出現数は日本からはそれほど多くはありませんが,夜明け頃の空は,空が暗ければ夏の星座や天の川も見られるので,夜空を楽しむには良いでしょう.せっかくの大型連休ですから,流星観測と共に星空をご覧になるのはいかがでしょうか.また,この流星群はオーストラリアやニュージーランド,南アジアや南米などで多く見られます。海外でご覧になる場合は,治安にくれぐれもお気を付けください.
 流星電波観測の場合,活動は高現状で,明瞭な鋭いピークは観測されません.4月末からその活動が観測され,5月大型連休中は数日間,同規模の活動が観測されます.ロングエコーも通常時よりは多めに観測できるでしょう.

みずがめ座η流星群に関する情報

名称(和名) みずがめ座η流星群
学術名(コード) η-Aquariids(031 ETA)
出現期間 (IMO)4月19日~5月28日
(IPRMO)4月29日~5月11日
ピーク太陽黄経 (IMO)45°.5
(IPRMO)44°.5
※ピーク日時は年によって違う.「今後の観測条件」参照
ピーク時放射点 赤経 338° / 赤緯 -1°
特徴 (IMO)極大出現数(ZHR):60,光度比2.7
(IPRMO)ActivityLevel=1.0,FWHM= -1°.5/+5°.1
母天体・対地速度 1P/Halley,V=66km/s

[上表について]
※和名は国立天文台に準拠
※学術名及びコードは国際天文学連合(IAU)に準拠
※それら以外は注釈がない限り国際流星機構(IMO)のデータを優先

2022年のみずがめ座η流星群 観測条件

2022年みずがめ座η流星群の日本におけるピーク時刻等を加味した観測条件は,電波観測としては「よくない」.一方,目で見る場合としては「良好」です.目で見る眼視観測電波観測それぞれの観点で紹介します.

2022年眼視観測(目で見る場合)の観測条件

2022年のみずがめ座η流星群の日本における観測条件は「良好」です.ピーク時刻は日中ですが,前後数日は同規模であることと,月明りがないので,ピーク時刻は気にせずご覧ください.

総論
Good
ピーク時刻は日中ですが,ピークが鋭い流星群ではないので,前後数日は見られるでしょう.また,放射点が昇る頃は月明りの影響がないので,観測条件としては,ピーク時刻が残念とはいえ好条件です.なお,2022年は空が暗ければ天の川,放射点近くには火星・木星・土星そして金星ととても賑やかな夜空ですので,流星のみならず星空を堪能できるでしょう!
月齢条件
best
月齢5
月齢5
月齢5の月で,夜半前の23時頃には沈みます.放射点が昇るのが1時過ぎですので,月明りを気にする必要はないでしょう.
ピーク時刻
(JST)
Bad
5月6日
17時頃
ピーク時刻は日中ですが,前後数日は同規模の活動を見せる流星群なので,この時刻に拘らず,前後の夜間に見ることができます.
見る方向
(方角)
流星の出現位置という意味では「どこでも構わない」ですが,街明かりが少ない方向を見てください.なお,2022年は月明りもなくて天の川も見られるし,惑星も多いので,南から東側を見ていると楽しめるでしょう.
おすすめの
時間帯(日本時)
5月6日00:00~6日夜明け
前後1~2日の0:00~夜明けまで
<注意事項>
  • 夜はまだ涼しいので,必ず長袖をご用意ください.
  • 動物が活動する頃です.特に大型動物の情報はこまめにチェックしておきましょう.
  • 私有地への無断立ち入りはダメ.ゴミは持ち帰りましょう.当たり前を当たり前に.
  • 感動する気持ちはよくわかりますが,頑張って大声は抑えてください.
  • 寝不足になりますので,居眠り運転をしないよう計画的に移動しましょう.
  • 治安には十分ご留意頂き,お子様には必ず大人の方が付き添ってください.
みずがめ座η流星群ピークの夜空

2022年みずがめ座η流星群ピークの頃の夜空
日本時間で2022年5月6日03:00(東京)の夜空.放射点近くに火星・木星・土星・金星そして天の川と賑やか
星図:StellaNavigator/AstroArts (アストロアーツ楽天市場店)/(Amazon)

2022年電波観測の観測条件

 2022年みずがめ座η流星群の日本における「流星電波観測」の観測条件は「良好」です.ピーク時刻は放射点が沈んでいますが,活動構造からすれば数日は同規模が続くため,あまり気にせず観測できます.(参考:眼視観測の場合

総 評
Bad
ピーク時刻は電波観測の過去の結果からだと5日17時と日中(電波観測では眼視観測よりも1日早くピークを迎えています)と,観測条件としては悪いのですが,ピーク前後数日は同規模活動のため,あまり気にせず観測できるでしょう.放射点が昇る1時頃から12時過ぎまで観測できるでしょう.ロングエコー数が伸びるかは年によります.
なお,みずがめ座η流星群は2023年と2024年は出現数が多くなる可能性が指摘されています.2022年は特にそのような指摘はありませんが,エコー数,ロングエコー数共にチェックしましょう.

流星電波観測による2022年みずがめ座η流星群出現予想数
このグラフは,流星電波観測による過去の結果から,流星エコー数が通常よりどの程度多くなりそうかを計算したものです.ピークを挟んで前後数日は同じ規模の活動が続きます.

全世界で見た時の2022年観測条件(海外での観測条件)

総 評 ピーク時刻からすると中南米が好条件(前述のとおり,あまりピーク時刻は厳密に気にする必要はないでしょう).みずがめ座は南半球へ行くと空高く上がります.

みずがめ座η流星群の観測条件(2022~2030年)

5月 JST 極大時刻
45°.5
月齢 条件
(眼視)
条件
(電波)
コメント
2022年 6日17時 5 Good Bad 月は夜半以降ナシ。ただしピーク時刻が夕方.もったいない.
2023年 7日00時 16 Bad Normal 極大時刻は日本で放射点が昇る直前で満月.電波観測では出現数を要チェック
2024年 6日06時 27 Best Best 月明りは問題ないが,ピークは日出後.6日未明が見頃.電波では出現数に注目
2025年 6日12時 8 Good Good 夜半以降は月が沈むので,6日未明が良いでしょう.
2026年 6日18時 18 Bad Bad ピークが夕方で満月過ぎの月明りと条件悪い.電波でも同様
2027年 7日00時 29 Good Normal 月明りは問題なし.ピーク時刻は放射点が昇る直前と微妙
2028年 6日06時 11 Good Best 薄明前30分が暗夜.5日未明,6日未明がお勧め.電波は好条件
2029年 6日13時 22 Bad Normal 月明りとピークが日中で条件悪い.電波でも放射点が沈む時間帯
2030年 6日19時 3 Good Bad 月明りナシ.6日未明か7日未明が見頃.ただしピークは放射点が地平線下
  • 月齢は5月6日です.情報はこよみのページより.
  • ピーク時刻はFAS府中天文同好会のページより太陽黄経から換算(10分ほどの誤差があるとのこと).なお,ピーク時刻が00分~30分までは前の時刻で表示しています(例:06:28の場合は06時と表記).
  • 時刻は日本時(JST).
  • 観測条件は,眼視の場合,ピーク時刻における月齢・薄明・放射点高度から判断.電波観測条件は,ピーク時刻における放射点高度より,BestGoodNormalBadの順で表記.基本的に本プロジェクトの独断なので,他サイトとは違う表記の場合があります.

みずがめ座η流星群の歴史

みずがめ座η流星群は,8世紀の中国で出現したという記録があります.その後ヨーロッパでは1868年から1870年にイタリアの観測者による記録も残っています.1P/Halley彗星との関係から,彗星が回帰する1910年に注目が集まりましたが,通常時よりも活発だったという確かな記録はありません.直近の回帰年であった1986年付近では,1987年には中南米で通常時よりも活発な活動が記録されています.ここ数年では,2012年及び2013年の活動がここ数年と比較すると活発に観測されています.2018年もやや高め.
なお,12年周期で活動が活発化する傾向にあり,2023年と2024年は出現数が多くなる可能性がありますので,ここ数年は引き続きウオッチしてください.その次は2044年~2046年あたりに活発な活動が予想されています.

みずがめ座η流星群の過去の電波観測結果

過去の流星電波観測による結果を収録しています.
icon 過去のみずがめ座η流星群電波観測結果

出典

・HandBook for Visual Observation (The International Meteor Organization) (1995)
・A new Working List of meteor showers (Rainer Arlt et al), WGN 34:3(2006)
・Meteor Shower Workbook 2014 (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2014)
・2022 Meteor Shower Calendar (J.Rendtel) - International Meteor Organization (2021)
・Moedeling the past and future activity of the Halleyids meteor showers (A.Egal et al), Astronomy & Astrophysics (2020)

参考ページ

国際流星機構(IMO)
国立天文台
国際天文学連合(IAU)
流星の部屋(内山茂男氏)

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